高森明勅

旧宮家系国民男子の皇籍取得(3)

高森明勅

2010年 5月 30日

そもそも一旦4、5の宮家を確保できても、側室もなく、男系限定で、長く存続できる保証はどこにもない。

占領下に皇籍離脱したのは4、5どころではない。
その倍以上の11宮家だった。
ところが戦後の60年ほどの歳月を経てどうなっているのか。

以前にも、保阪氏のレポートによって、簡単に触れた。

もう少し詳しく述べると、次の通り。
すでに断絶されているのが4家。

レポートの時点で皇太子殿下より若い世代の男子の継嗣がいらっしゃらないのが5家(うち2家は女子あり)。
次代の継嗣(男子)がいらっしゃるのが2家のみ。

11家からスタートして60年ほどでこの状態だ。

4、5の宮家を「つねに」確保できればーーというのは、ほとんど机上の空論と言うしかない。

(つづく)