小林よしのり

村山談話・河野談話に未来はあるか?第19回

小林よしのり

2014年 3月 1日


村山談話・河野談話に未来はあるか?

19回 河野談話は秘密で検証してみます?

 

安倍政権は河野談話の撤回見直しには否定的である。

だが談話作成前、韓国側と文言すりあわせをしたかどうか、

政府の中で、全く秘密の中で、検討チームを作る」と

菅官房長官が言っている。

有識者を含む少数の「極秘チーム」で検証するそうだ。

「秘密」でしか出来ないところが奥ゆかしい(笑)。

もちろんアメリカの顔色を気にしているからだ。

 

秘密の河野談話検証も、安倍政権の「コアな支持層」に

衝き動かされて、やらざるを得なくなってるのだ。

産経新聞は河野談話の撤回を主張していて、産経抄で

河野談話最大の問題点は、証拠もないのに、日韓関係を

優先して「強制性」を認めてしまったことになる」と主張。

自称保守&ネトウヨらは、ほとんど撤回見直しを要求している。

 

わしも河野談話は韓国との安易な談合の結実で、

日本側が善意で一歩後退して、謝罪したのが、

現在の最悪な状況を作ったのだと思っている。

 

だが今となっては、河野談話を撤回したら何が起こるかは

火を見るより明らかだ。

慰安婦問題で韓国に洗脳されているのは、アメリカでは

民主党だけではない。

共和党も同然で、親日派のアーミテージ元国務長官ですら、

慰安婦問題にはきわめて心を痛めている。日本は人権や

人間の尊厳について模範となる国であって欲しい

と述べている。

 

日米同盟が最重要とする安倍政権や自称保守派が、

アメリカから嫌われても、

「反米派」のレッテルを貼られても、

さらに中国や北朝鮮を利することになっても、

河野談話を撤回できるかどうか、見ものである。

わしはイラク戦争に反対したときから、親米派に「反米派」の

レッテルを貼られて叩かれてきたから、なお一層面白い。