高森明勅

絶品!福島産「伊達鶏の水炊き」

高森明勅

2013年 12月 29日

福島から毎年、美味しいものを厳選して、送って戴く。

今年は「伊達鶏水たき鍋セット」。

大学2年生の次男坊が帰省したので、家内が腕を揮るう。

都内でそれぞれ別に暮らしている長男と長女は、
年末なのにまだ仕事があって、残念ながら不在。

3人で鍋料理をつつく。

骨付きのぶつ切り伊達鶏は、肉がよく引き締まって、
あっさりしていながら、
えも言われぬ旨味がある。

伊達鶏の胸肉や股肉、笹身などで練り上げたつくねも、美味い。

鶏ガラをじっくり煮込んだスープの味が染み込んでいるからか。

一緒に炊いた白菜、人参、葱、榎茸も、実に美味しくなっている。

たまたま家にあった清酒「澤乃井」を傾けつつ、
家族と談笑しながら戴く伊達鶏の水炊きは、絶品だ。

談笑の中で、次男は初めて私の本を読破したと言う。

今年出した『皇室論』だ。

「どの文章が一番、印象に残った?」と尋ねると、
ためらいなく「
昭和天皇―『終戦』聖断の真実」だと答える。

成る程と頷く。

少し嬉しい気持ち。

最近、ベストセラーの『永遠の0』も読み終えたらしい。

本人は硫黄島やモンゴルで戦没者のご遺骨を
持ち帰った経験を持つ
ので、感想を聞くと
「何となく違和感があった。余り良いとは思
わなかった」と言う。

私は未読なので何とも返しようがない。

ただ、すでに前売り券を買っていた映画「永遠の0」
を観る意欲は、
やや削がれた。

普段は家族の男どもに、誰彼なく叱責しかしない家内も、
他愛ない話をして笑っている。

これも鍋の効用か。

締めの中華麺は食べきれないので、翌日に回した。

とにかく、今も様々な難題を抱えておられる中で、
美味しい水炊きセットを送って戴いたご厚情に、ひたすら感謝。