小林よしのり

細野豪志と岡田克也の比較

小林よしのり

2014年 12月 26日


朝日新聞の朝刊に民主党代表選の候補者、細野豪志氏と

岡田克也氏の政策スタンスの表が載っている。

 

憲法改正については、両者とも評価・賛成、わしもそうだが、

立憲主義を無視した自民党の草案は断固拒否してほしい。

 

集団的自衛権の行使容認については、両氏とも反対、

これは良し。

 

日本の防衛力強化については、細野氏の方が積極的、

中国の覇権主義がある以上、細野氏の見解にわしは賛成。

 

長期的には消費税10%超もやむをえないという設問には、

両氏共賛成しているが、「長期的」にはわしも

やむを得ないと思う。

 

日本でもカジノ解禁に、細野氏は賛成しているが、

これはわしと意見が違う。岡田氏は反対だ。

 

永住外国人の地方参政権を認めるべき、には細野氏が反対、

岡田氏は賛成、わしは細野氏に賛成だ。

 

原発再稼働は、岡田氏はどちらとも言えないそうだが、

細野氏は評価しないか反対の立場、

わしは細野氏の方に賛成。

 

こうしてみると、カジノ以外は細野氏の方がわしの考えに近い。

細野氏はナショナリズムを根底に持ったリベラルのようだ。

氏に会ったときに、父親の書斎に頭山満の書籍があったと

話していた。

 

細野氏は野党再編を封印した。これは正しい。

民主党自体の足場を固める必要がある。

民主党の存在意義を党員全体で共有できるようにしなければ

ならない。

アイデンティティーがないままに維新の党などと一体になれば、

第二自民党ができるだけだ。

そうなれば、本音は自民党に入りたい議員ばかりになって、

政党としては、早晩、消滅する。

 

細野氏に勝ってほしいが、民主党議員は果たしてどちらを

選択するのか?

言っておくが、もはやナショナリズムなき野党は成立しない。

自民党に対抗するなら、超格差社会を否定して、中間層復活を

ナショナリズムと共に訴える野党を作るしかない。