小林よしのり

海江田民主党が「中間層の復活」を主張

小林よしのり

2014年 11月 15日

海江田民主党代表が「中間層の崩壊を食い止める」あるいは、

中間層の復活」ということを訴えている。

これは正しい。

中間層の崩壊は文化そのものの衰退に繋がる。

文化なんかにカネを出す余裕がなくなるのだ。

 

日本が、中国や韓国にはるかに勝るのは文化大国だから

である。

そんなに中国・韓国が嫌いで、日本の方が優れていると

誇りを持ちたいのなら、文化の優越性の意味を考えなければ

ならない。

欧米や中韓を含むアジアの若者が、日本のサブカルチャーに

憧れるのは、中間層がカネを使ってきたからである。

サブカルチャーの豊穣は、メインカルチャーを担保し、

学術文化の上でもノーベル賞を多数輩出する国に繋がっている。

今それがやせ細ってきているので、将来的に日本から発信する

文化も萎えていく危険性がある。

中間層が分厚い社会」こそが日本の誇りなのだ。

 

だが、中間層を崩壊させることを、安倍政権、自称保守、

ネトウヨは支持している。

まさに亡国・国賊の輩である。

 

海江田氏が「中間層の復活」と主張するなら、わしは評価する。

民主党大学にゲストで出たときに、わしは「維新の党」は

自民党の補完勢力だと言ったが、やっぱり野党の選挙協力も

うまくいってない様子なので、喜ばしいことだ。