小林よしのり

明治の天長節

小林よしのり

日々の出来事
2014年 11月 3日


たまには爺さんみたいなことを言っておきたいのだが、

113日を今は「文化の日」と言っているが、元々は

明治天皇の誕生日で、明治時代は「天長節」と言っていた。
天長節が明治節となり、文化の日になってしまった。

外国の文化であるハロウィンで、あれほど馬鹿騒ぎした

直後に「文化の日」が来るのが皮肉だが、ハロウィンも
これからの
日本の歳時記になるのだろうか?
ハロウィンはクリスマスより、バレンタインデーより、
嫌悪感がある。
よりキチ○イじみているからだ。

お祭り騒ぎ、馬鹿騒ぎで、資本主義を活性化させるイベントが、

日本の「文化」となってしまっているのなら、愛国心なんて

表層的なものに過ぎない。

ヘイトスピーチ・デモも、ハロウィンも大して変わらない、

ストレス発散のキチ○イじみた馬鹿騒ぎである。

 

「保守」は主義ではないから、原理主義的にハロウィンなんか

断固阻止とは言わないが、少なくとも日本人の美意識に反する

と感じるなら、抵抗して小言のひとつも言っておく、

それが「保守」の態度というものである。

 

どうせジジクサいとか、単なる父権主義とか言われるのが

オチだが、新奇なものの侵入を、もろ手を挙げて迎えるような、

幼児化した大人にはなりたくない。

 

資本主義や近代合理主義や進歩主義を、万歳して受け入れる

先には、弱肉強食の超格差社会が待っているだけで、

その世界で悠々自適で暮らしているのは、実はわしのような、

ほんの1%の強者しかいないはずである。
弱者ほど資本の暴走を受け入れるのだ。

どいつもこいつも、弱者のくせに、資本の暴走を受け入れる

だけで、「日本の文化」について考えてみようとしない。

時々思うのだ。

なんでわしのような強者が弱者のことを心配してるのだと。

貧乏になりたいと大多数の国民が言っているのだから、

放っておいてもいいのだが。