高森明勅

憲法解釈、舌の根の乾かないうちに

高森明勅

2014年6月20日 09:24

安全保障法制整備を巡る与党協議の場で、自民党からにわかに
集団安全保障」への参加容認の話が飛び出した。

これは公明党ならずともビックリ。

何故なら元々、集団安全保障への参加については、
安倍首相自身が安保法制懇の報告書を受け取った
5月15日の記者
会見で、「政府の基本的方向性」として、
次のように述べていたからだ。

これまでの政府の憲法解釈とは論理的に整合しない。
私は憲法がこうした活動の全てを許しているとは考えません」と。

集団安全保障への参加を明確に否定していたのだ。

それから僅か1ヶ月余り。

それこそ、「舌の根の乾かないうちに」真逆の憲法解釈が
自民党から示されるとは。

一体、どうしたことか?

公明党が予想外に弱腰なので、踏み込めるだけ踏み込もうと、
方針を転換したのか。

それとも一旦、集団安全保障をブチ上げて公明党を驚かせ、
それを“譲歩”
して取り下げることで、
落とし所の集団的自衛権の行使容認への同意を、
確実に取り付けようとしているのか。

いずれにしても、立憲主義の基礎となる憲法解釈の連続性、
整合性に対する配慮が、
見るも無惨に失われようようとしているのは、
確か。

ならば、今、語られている歯止めだの、制限だのが、
何の役にも立つはずがあるまい。