小林よしのり

論文至上主義のくだらなさ

小林よしのり

2014年 4月 28日


やれやれ、今度は山中伸弥教授の14年前の論文に

不自然な画像があると、インターネットで指摘され、

画像の元となる実験データを示すことが出来ないという

ことで謝罪会見が行われた。

 

つい先日は、STAP細胞の問題で調査する側だった

理研の委員長・石井俊輔氏が、インターネットで、

自身の論文の疑義を指摘され、調査委員長を辞任した。

 

小保方さんの一件で、科学界やマスコミに、

論文至上主義」が蔓延っていたから、こういう

馬鹿馬鹿しい珍現象が続出する。

 

東大を出ようと、京大を出ようと、世の中には科学者や

研究者で食っていけない者たちがいる。

「ノラ博士」と言うらしいが、彼らの怨念がネットの

中で渦巻いていて、成功者を嫉妬で引きずりおろす

快感に酔いしれているのだ。

 

「論文至上主義」「実験ノート至上主義」が、

いかに滑稽な事かという証明が、こんなに速く

なされるとは思わなかった。

 

科学の世界のスケールがどんどん小さく委縮していく。

日本人の嫉妬根性って、本当につまらないよ。