小林よしのり

AKB48「不文律」を守る王道

小林よしのり

2014年 4月 27日

AKB48の「恋愛禁止条例」についての評論を、
わしの個人サイトで連載し続けてきた。
タダでこんなことやってるのは、スキャンダルが
「スルー」されるようになったことで、ファンの
欲求不満が暴走して、それがメンバーに向かう
ことが不健全だと思うからだ。
スキャンダルを起こしたメンバーの親も心配だろうし、
全メンバーの親御さんだって心配だろう。

この事態をどのように考えるべきかを言葉で
整理してみせることは、ファンのモヤモヤした
不満を解消することに繋がる。
少なくとも国語力のあるAKBファンはいるはずで、
思考能力があるからこそ、困惑するのだから、
そういう賢い者たちに提示したい。

明日、この連載の最終回を発表するが、
指原莉乃や松村香織のようなバラエティー向けの
キャラがいても、わしの結論は変わらない。
それは指原や松村が、AKB「なのに」とか、
アイドル「なのに」という、アイドルの絶対的な価値
を相対化して面白がられているキャラだからだ。

本物のお笑いなら吉本興業に入って、
修行した方がいい。
お笑いタレントには、恋愛禁止もないし、むしろ
世俗的な経験を積んだ方が芸の肥やしになる。
指原や松村をアイドル「なのに」キャラで
相対的に成立させているのは、実は恋愛禁止の
「不文律」を守る王道アイドルたちである。