小林よしのり

眠ったままのアイデア

小林よしのり

日々の出来事
2015年 5月 9日


今、連載中の『大東亜論』や、描き下ろし中の『卑怯者の島』、

それ以外にまったく違うジャンルの物語を思いつくことがある。

 

だが、どこかの雑誌に企画を持ち込んでも、週刊誌の連載は

まず描けない。

SAPIO」の連載だけで10日はかかっているし、『新戦争論2』

の描き下ろしもある。

 

我がスタッフが年老いて、家族持ちが増えたので、

若いころのようには量産できない。

 

ならば描き下ろしでやってみる手はあるが、雑誌の連載で

人気を確認した作品ではないから、本が売れる保障がない。

 

かくしてわしの頭の中に、眠ったままで、世に出ないアイデア

が増えていく。

わしでさえこうだから、手塚治虫の頭の中には、どれだけ

アイデアが眠ったままになっていたか、まったく残念だ。