小林よしのり

日米ガイドラインの深層

小林よしのり

2015年4月29日 03:56


日米ガイドラインは、日本の側から見るのではなく、

アメリカの側から見ればわかりやすい。

アメリカは国防費を抑えるために、中国の軍事的な脅威に

怯える日本が好都合なのだ。

今後は自衛隊を米軍に組み込んで、世界戦略を立てられる。

安上がりに米国の覇権を維持できる、それだけのことだ。

 

日本がここまで中国に怯えるようになった直接の原因は、

尖閣諸島の国有化である。

フィリピンからの米軍撤退後に、南沙諸島の小島を中国に

奪われた例が心理的に恐怖を増幅している。

そんなに中国が恐いなら、国有化なんてしなきゃよかった。

自国の島は自国で守るしかないじゃないか。

だが、しょせん尖閣諸島の防衛は、今回のガイドライン

の条件でも、日本が前面に立つしかないのであり、

アメリカはその後方支援だ。

 

その前に、今回のガイドライン改定によって、今後

ますますアメリカは中国との軍事的衝突を避けることに、

神経を使わねばならなくなった。

つまりガイドライン以後の首相の靖国参拝は、ますます

しにくくなったと言える。

アメリカは日本と中韓の摩擦を今まで以上に警戒する

ようになるだろう。

 

しょせんアメリカは、中国と絶対に戦争はしない。

むしろ中国およびアジアの市場を舌なめずりして見ている。

日本は利用されているだけである。