小林よしのり

ただ黙々と絵を描く

小林よしのり

日々の出来事
2015年 4月 3日


絵というものは、久しぶりに描くとヘタになっている。

アイデアばっかり考え、コンテばっかり描いたあとに、

本格的に画稿に向かって描き始めるとヘタになっている。

なかなか満足な下絵が描けない。

 

昨日は夜2時まで描いて、今朝は8時から描き始めたが、

下絵は上手くなり始めた。

スムーズにデッサンが決まり、いい表情が簡単に描ける

ようになってきた。

こうなると余裕が出て、他の漫画家の単行本をペラペラ

めくって、「ほう、こういう目の描き方があるのか」などと

研究し、取り入れたりする。

 

しかし下絵が終わって、ペン入れの段階に行くと、

またヘタになる。

ペン先の一本一本の調子がつかめない。

細くてキレのある線がなかなか描けない。

Gペンの調子のいいときは、細い線もスマートに出せるの

だが、すぐペン先が潰れる。

丸ペンは固いから、紙にひっかかるので流麗な線が出ない。

まったく難しい。

一度描いて、消しゴムをかけて、下絵を消してみると、

ペンだけの線に幻滅するということもある。

実に腹立たしい。

絵の上手い漫画家はどうやって描いてるのだろう?