小林よしのり

米高官、核燃サイクルは合理性ない

小林よしのり

政治・経済
2016年3月19日 04:15


日本の核燃サイクルに対して、米国務省のカントリーマン次官補

が米上院外交委員会で、「合理性はない」と証言した。

日本が六ケ所村で稼働を目指す再処理工場について、核不拡散の

観点から懸念を示し、「いかなる国においても再処理に経済的な

合理性はなく、核セキュリティーと不拡散上の心配を強めるものだ。

米国は支援しないし、奨励もしない」と明言。

「すべての国が再処理事業から撤退すれば非常に喜ばしい」とも

言った。

 

韓国も中国も日本をマネて、核燃サイクル事業を始めると、

プルトニウム温存の言い訳に使われるし、アジアで核兵器開発の

ドミノ倒しが起こると懸念しているのだろう。

実際、日本の自称保守派が核燃サイクルを諦めないのは、

核兵器を持ちたいという野望に基づいているからだ。

わしも核兵器を持たなければ、米国の傘の下に入るしかなく、

真の自主独立にはならないと考える。

 

だが、核燃サイクルは現実的にもう不可能であって、米高官が言う

ように、「経済的な合理性はない」のだ。

未練がましく無駄なカネを見果てぬ夢に注ぎ込む余裕などない。

 

核兵器が欲しいのなら、別の方法を模索しなさい。

まず核不拡散条約から脱退して、米国の監視から逃れるしかない。

そして原子力潜水艦を開発するべきだろう。

核兵器を持つという合意が国民の間で取れるならば、原発はもっと

外国からのミサイル攻撃目標にされない場所に作るしかない。

日本海側に集中させているのは、国防上、リスクが高すぎる。

(リスクと言うな、ハザードと言え、という揚げ足取りは無視)

 

喫緊に考えるべきは、核燃サイクルが破たんしている以上、

核のゴミをこれ以上、増やすべきではないし、まず日本版オンカロ

を作ることから始めるしかない。

トイレのないマンションは作れない。

これは子孫に対するマナーである。