高森明勅

憲法を改正して自衛隊を明記?

高森明勅

2016年 2月 23日

安倍首相がラジオ番組で憲法9条を改正して自衛隊を
明記すべきで
ある旨、発言したとか。

一般の人たちが、何となく受け入れやすい言い方だ。

今ある自衛隊をただ憲法に書き込むだけなら、
特に反対するには及ばない、と。

私はその番組を聴いていない。

だから、断片的な報道で判断するしかない。

だが、もし今の自衛隊をそのまま認める憲法改正なら、
やる必要がない。

「戦力」未満の自衛隊を憲法改正でオーソライズしても、
軍事面での対米依存は解消できない。

むしろ衰退するアメリカの肩代わりをさせられる分野が拡がるだけ

自衛隊を「一人前」の軍隊にしなければ、わが国の真の独立はない。

憲法改正はその為にこそ、欠かせない。

国民にも「軍隊」を持つ覚悟を求めなければならない。

そこを誤魔化したあらゆる改憲論は、むしろ有害と心得るべきだ。