小林よしのり

「イノベーション」という怪しい言葉

小林よしのり

政治・経済
2016年 1月 23日


最近わしが、いかがわしいと思うのは「イノベーション」と

いう言葉だ。

安倍首相も所信表明演説で、この英語か造語か分からぬ単語を

連発している。

日本人はすぐ西洋の横文字に権威を覚えるが、わしにはそういう

鹿鳴館的な趣味はないのだ。

 

以前は「トリクルダウン」という言葉が流行ってたから、

10年間以上これを否定してきたのだが、ついに竹中平蔵も

「そんなものはない」と否定してしまった。

だが元旦の「朝ナマ」でも、竹中らアメリカかぶれの言論人

たちが「規制緩和」で「イノベーション」をと合唱していた。

 

いずれ論理的に証明しなければならないと思うが、今のところ

わしの常識・伝統(バランス感覚)が、警報を発している段階だ。

「イノベーション」で経済成長するか?

それはないと、わしは直感している。