高森明勅

年金の原資を3ヶ月で8兆円すった

高森明勅

2015年 12月 1日

安倍政権は、国民の老後を支える年金の原資を株につぎ込み、
株価を吊り上げ、政権への支持率アップに繋げようとした。

しかし11月末の発表では、
7月8月9月の3ヶ月だけで
7兆8899億円もの赤字。

僅か四半期の赤字としては過去最大という。

積立金は、残り135兆1087億円に減ってしまった。

言わんこっちゃない。

株式投資の比率を従来の2倍にも引き上げて(結果、
資産構成の50%
が国内外の株式)、このザマ。

年金積立金の運用に当たっているGPIFは「今度は儲ける」
みたいなことほざいている。

だが庶民は、そう言いながらスッテンテンになったボンクラを、
嫌というほど見ている。

年金への不安が高まれば、みんな財布の紐をきつく締める。

景気への悪影響は避けられない。

やがて年金本体の破綻も、早めかねない。

目先の株価、というより政権支持率を上げたくて、
とんだ禁じ手に踏み出したものだ。