小林よしのり

舛添に銀の食器を

小林よしのり

日々の出来事
2016年 6月 11日


朝起きてテレビをつけたらまた舛添への集団リンチだ。

連日のことでうんざりしマスゾエ、なんてチャラけてたら

炎上しかねないな。

出版社の社長が宿に打ち合わせに来たって、嘘に決まってる

けどもう嘘とは言えないでしょ?

分かってやれよ、なんて言ったら顰蹙を買うだけだ。

 

政党助成金や都民の税金で、ちっぽけな楽しみを満喫してた

のだろうが、都民の100%が怒っている、辞任を求めている

と言われると、じゃわしは都民じゃないのかと言いたくなる。

 

わしはこういうコソ泥にこそ銀の食器を与えたら見違える

ように働くのじゃないかと思っている。

 

けれども『民主主義という病い』は多数派の集団リンチに

なりがちで、小悪党を引きずり下ろしたくなるんだな。

 

ところがタックスヘイブンに国税逃れで巨大な富を隠している

大悪党には、ぜんぜん怒りが向かわない。

金額が巨大すぎて他人事としか思わないのだ。

かくして「悪い奴ほどよく眠る」という事態になってしまう。

 

これが『民主主義という病い』なのだが、飼いならされた羊は

巨悪には立ち向かわない。

わしの『民主主義という病い』を読めと言っても、読解力が

ないからどうせ読めはしないし、民主主義を根底から疑って、

相対化するなんて羊たちは考えも及ばない。

 

ドン・キホーテになるしかない。

自覚的に虚無の水車に突進していくしかない。