高森明勅

シンプルな選択

高森明勅

2017年 1月 3日

日本人は皇室が今後も存続して貰いたいと願うのか、否か。

もし存続を願うのであれば、皇室の方々がその「お務め」

取り組んで下さることに「幸せ」を感じて戴ける環境を、
しっかり築かなければならない。

にも拘らず、皇室への敬意も感謝も信頼感もなく、
一切の能動性、
主体性を否定して法的に“縛る”ことしか考えないのが、
安倍政権が企てている特例法による一代限りのご譲位だ。

愚かで悪質。

更に、改めて言う迄もないが、側室不在の条件下で、
「男系の男子」限定を維持していては、皇位の継承は必ず行き詰まる。

行き着く果ては、皇室と国民の厳密な区別を蔑ろにして、
竹田恒泰氏の“ような”
人物(又はその男子)を天皇にするという
選択しか残らない。

その候補者を国民の中に求めて、
対象を果てしなく広げて行くことに
なる(現に旧宮家系“以外”
の男子探しも始まった!)。

それで皇室への敬愛は保たれるのか。

あり得ない。

竹田氏はある番組の収録で
女系天皇なんて絶対に認めない。そんな皇室なら無くなればいい!
と叫んで、スタジオを唖然とさせた。

普通に考えて、将来の天皇に、竹田氏のような人物(又はその男子)
か、
愛子内親王(やそのお子様)のどちらが相応しいか、という問い
を設けること自体、
甚だ不謹慎かつ不敬の極みだろう。

天皇陛下のご譲位にせよ、皇位の安定的継承にせよ、
もし日本人が皇室の存続を願うなら、
理性と常識さえあれば、
問題解決の答えは1つしかない。

余りにも自明ではないか。