小林よしのり

プロなら批判も嫉妬も許される

小林よしのり

日々の出来事
2016年10月8日 13:22


『君の名は。』を「プロから見ると全然面白くない」と

酷評した江川達也が炎上し、『GANTZ』の奥浩哉から

「この人、なんのプロなんだろう」と批判されたらしい。

 

わしは『君の名は。』を名作だと思ったし、新海誠監督の

過去の作品を見ても、なかなか面白いと思った。

また新作を発表すれば見に行くだろう。

 

江川達也は嫉妬してるだけだろう。

だが、今活躍中の漫画家に、「この人、なんのプロなんだろう」

と言われるほど、惨めなことはなかろうと思う。

そう言われないように、現役でプロをやり続けるしかない。

プロとは、とにかく自分の腕で食っている者のことだ。

漫画家ならば、漫画で食っていく存在であり続けることだ。

 

わしはテレビには、バラエティー番組は出ないことにしている。

プロのタレントではないし、なりたくもないし、漫画家である

ことを忘れられてはマズい。

AKB48の番組はひと頃、次々出てしまっていたが、あれは

完全にのぼせ上がっていたのだ。

メンバーに会いたくて引き受けてしまっていただけだ。

 

「朝ナマ」はしょうがない。

『ゴーマニズム宣言』という漫画の性格上、論客になって

しまったから、国のため、公のためには出なきゃいけない

時もある。

だがわしは、肩書は常に「漫画家」しか使わない。

漫画でスタッフを雇って、食わせているからだ。

 

わしは自分をプロだと思っているが、『君の名は。』は

間違いなくオタクの贔屓の枠を超えて、一般性を獲得した

作品であり、それこそがプロの証明ではないか。

 

手塚治虫は若手のスター漫画家が現れたら、嫉妬していた

らしい。

それが許されるのは、手塚が現役のプロだったからだ。

プロであれば、批判も嫉妬も許されるのだろう。