笹幸恵

『君の名は。』ようやく観ました

笹幸恵

2016年10月6日 16:34

私のアニメ経験は『となりのトトロ』で止まっています。

だから昨今のアニメそのもののことは、よくわかりません。

でも昨日、チャリンコをかっ飛ばして『君の名は。』を

観に行ってきました。

高森先生はまだご覧になっていないようなので

ネタバレしないように、読後感ならぬ観後感のみを。

 

胸がキュンと締め付けられるような切なさを覚えました。

それは高校生の淡い恋心をなぞったからというより、

人とのつながりをもう一度、確認したくなったから

なのだと思います。

単なるセンチメンタルと言えば、その通りかもしれません。

でも果たしてそれだけだろうか、とも思います。

 

君の名は。

「まだ出会ったことのない君」は、

なぜか「私の心の中」にある。

もしかしたら私が生まれる前から脈々と息づいてきた

「何か」かもしれない、とさえ思う。

それは美しい自然の景色なのか。

非合理的な風習なのか。

うっとおしくて息が詰まるような共同体なのか。

それとも連綿と続いてきたこの国の歴史なのか。

あるいはそれらをひっくるめた、
「私」というアイデンティティそのものか。

 

失われつつあるもの(そして失われてしまったもの)への

寂寞と焦燥と恐怖とがないまぜになって、

どうしようもない切なさが沸き起こる。

 

私はその切なさに向かって問いかけます。

君の名は――。

 

すると、ますます切なくなってしまうのです。

 

多分、もう一回、観に行くだろうな。

アニメ作品を、もう一度観たい(それも映画館で)と

思うのは、初めてです。