高森明勅

祝日と休日

高森明勅

2017年 12月 16日

祝日と休日。

全く違う。

休日は単に日常的な労働をしない日を指す。

一方、祝日は国民にとって、
普段の日とは区別されるべき、
特別の趣旨と由緒を持ち、それ故に
「国民こぞって祝い、感謝し、
又は記念する日」
(祝日法第1条)とされている。

そうした特別な日“だから”
休日にしているのだ(同法第3条)。

ところが、
超党派のスポーツ議員連盟(麻生太郎会長)は、
3年後の東京五輪の開会式当日の他にも、その前日、
閉会式翌日も、「祝日」とする法案の提出を検討しているとか。

具体的には、年間16の祝日を増やさない為に、
その年だけ、
7月第3月曜日(20日)の「海の日」を
7月27日、10月(!

第2月曜日(12日)の「体育の日」を
7月24日、8月11日の「山の日」を同10日に、
それぞれ“移動”
させるという。

もう無茶苦茶。

「祝日」という概念自体を破壊したいのか。

なお、同年には2月23日が「天皇誕生日」
となっているはずで、
今の天皇誕生日の12月23日も
別の形で祝日として残っていれば
、年間の祝日の数は17になる。

念のため。