泉美木蘭

そもそも総研の、平沢勝栄議員ヤジ釈明を見た。

泉美木蘭

2016年 3月 10日
「保育園落ちた日本死ね」ブログの答弁にヤジを飛ばした
自民党の平沢勝栄議員の釈明、今朝の『そもそも総研』ですね。
番組は15分弱に渡って、本人を前にかなり容赦ない追及を行い、
平沢議員は、終始、自己中心的な自己弁護をくりかえしていました。

まず、なぜヤジを飛ばしたのかという質問については、
あのブログのフリップ化自体に問題があったからだ(?)、と。
事前の委員会で、質問の際にあのブログをテレビに映るフリップに
使いたいという申し出があったが、

「出所が明らかでないものを出すと、誹謗中傷に使われやすい」
「『◎◎死ね』という言葉は、子供のいじめの場面に使われる言葉」
「国民の皆様にフリップで見せてはいけない」

という意味不明な理由で、フリップを却下。
しかしフリップは使用され、「与野党合議の委員会で出た結論だったのに、
自民党だけが次のように攻撃された、と。

『都合の悪い声は徹底して却下する、都合の悪いことは徹底して隠す。
そういう安倍政権の体質の象徴だ』
まったくその通りだよね。ものすごく真っ当な批判だと思います。
しかし、平沢勝栄議員は、まるで「こっちが被害者なんですよ」とでも
言わんかのように説明しはじめ、

「自民党の名誉を傷つけられた」
「自民党にとっては大きな問題、内閣にとっても。」

という理由で、ヤジを飛ばしたのだそうです。
待機児童問題に苦しむ国民の訴えが沸騰しての国会答弁であるにも
関わらず、問題提議をまるで無視して、自民党と内閣の名誉を重大視し、
その結果が、ヤジ?
それ、完全に権力に狂った独裁者の思考回路ですよね。

そもそも、国会でフリップ化していただかなくとも、
あのブログが沸騰して話題になったのは、国民からなんですけど。
いまさら、「国民の皆様にお見せしてはいけない」?
「政権にとって都合が悪いから、見ないふりしなければいけない」
の言い間違いなのでは?

さらに平沢議員は、『日本死ね』という言葉にやたらと固執し、

「イジメのときに、『あんた死ね』ということがある。
『◎◎死ね』という言葉に市民権を与えるのは問題」

などと、本題から目をそらして素っ頓狂なことを言い出す始末。
それほどの強い言葉を使ってまで訴えなければならない現実が
あるということを、くみ取ろうとしない。
それでいて、厳しく追及されると、
「待機児童問題については深刻な問題だともちろん理解している」と。

『そもそも総研』では、あのブログを書いた本人に取材をしており、
ここで、次のようなコメントを発表した。


「国会という国の方向性や予算等を決める大切な場で、
あのようなヤジが飛び交っていることに正直驚きました。
『誰が書いた』とか『中身のある議論をしろ』とか
その場を茶化す目的でしかないヤジが多数あったことに
国民としてはがっかりですね。
『うざーい』なんていうヤジもありましたがこれには呆れました。
そもそも答弁の最中にヤジは必要なのかな」


私もそう思います。真っ当な意見だと思います。
本当に深刻な問題だと理解しているのなら、自民党の名誉がどうのと
下品なヤジを飛ばす前に、まずは質問を黙って聞けよ!

これを読み上げられている最中、へぇ、へぃ…と力なげに相槌を
打っていた平沢勝栄議員。しかし、コメントを求められると今度は、
もともとのブログを指さして、

「これ本当に女性の方が書いた文章ですかね?」

てめえ、いい加減にしろ!!
ヤジを批判するなら、ブログを書いた人間の言葉遣いも批判する?
ブログの執筆者が男性であったとしても、切実な訴えに変わりはない!
真意をくみ取れない、そこまで致命的な読解力のなさがあるというなら、
国会議員なんかやってないで、小学校へ入りなおして国語の教科書読み直せ!

平沢勝栄議員は、今回、政権与党の「都合の悪い実態とは向き合わない」
「自分たちの名誉、自分たちの権力がなによりも大切で、国民はどうでもいい」
という、傲慢で卑劣でセコい体質を余すところなく見事に表現した
と言えます。

こんな人間たちにいつまでも権力を握らせていたら、日本は終わります。