小林よしのり

傷ついたぶりっ子はやめろ

小林よしのり

日々の出来事
2018年 11月 19日

小池百合子都知事が「母の慈愛」という言葉で「傷ついた」
と言っているらしいが、わしの読者の中にも「東京都民に
向けて言ったに等しい「母の慈愛」という言葉に、本当に
傷ついたのか全く謎だ。子供がいるいないは関係ない。」と
いう感想が多い。
この感想は子供が出来なかった女性の感想だ。

わしは「傷ついた」と言う大人が嫌いだ。
20歳過ぎたら「傷ついた」と言ってはならないと思う。
子供や障害者がいじめを受けて「傷ついた」というのは
同情するが、大人になったらもう「傷ついた」は通用しない。
人は傷つくからこそ成長するのだ。

小池百合子は「希望の党」の失敗や、結局「豊洲移転」に
なった失敗で、被害者モードに入っているのだろう。
権力を持つ者が、公的な場で被害者ぶって「傷ついた」と
言い出すとは、実に「女くさい」。
セクハラと言われようと、わしはあえて「女くさい」と
言いたくなる。
女は恋愛の場面でも「傷ついた」とよく言う。
自分を何の瑕疵もない美しい被害者と思いたいのだ。

最近、大の大人が「傷ついた」と抗議してくる例が多い
からか、出版社も「傷ついた」と言われることをやたら
恐れていて、とるに足らない言葉の一字一句にまで目を
光らせ、自主規制しようと躍起になっている。
弱者ぶりっ子、傷つきぶりっ子が、文化を委縮させていく
のが本当に腹立たしい。

「傷ついた」が通用するのは、せいぜい18歳までだろう。
大人が「傷ついた」と言ったら、罰金取った方がいい。