小林よしのり

保護主義にグローバリズムは怯える

小林よしのり

日々の出来事
2018年 10月 30日

トランプが大統領になって自国第一、保護主義を訴えた
とき、グローバリストはみんな眉をひそめていた。
わしは、橋下徹とテレビで一対一の対決をやって、
自国第一、保護主義を擁護して圧倒した。
トランプ自身の人格は誰だって嫌いだろうが、保護主義
の政策には理があると言ったのだ。

今現在の世界情勢を見ているか?
ブラジルで第二のトランプとも言われるボルソナロが
大統領選で勝利し、ドイツでも移民反対の保護主義を
唱える右派政党が躍進し、ついにメルケル首相が辞任
する意志を固めたようだ。

トランプ大統領は南米から押し寄せる移民を食い止める
ために、軍隊まで出動させるという。
軍隊は大げさだと思うが、選挙向けのアピールなんだろう。

グローバリズム、自国の産業・自国の雇用より、世界を
市場にして儲けよ、もはや人・モノ・カネは国境を超える、
移民バンザイと言っていたグローバリストは、この反動を
単なる悪しきポピュリズムと見て、非難するか?
イギリスのEU離脱も愚民に国民投票させたせいだと、
高みから嘲笑するか?

人類皆兄弟のヒューマニズム・グローバリストは、現在の
世界情勢を極右の台頭と悪しざまに論評するのだろう。
わしは当然の反動だと思うけどな。

なお、安倍政権は左翼からは極右と思われているが、
自由貿易擁護のグローバリズム支持だから、世界の潮流
からは一周遅れである。