笹幸恵

地震リスクを忘れるな?

笹幸恵

日々の出来事
2018年 9月 8日
「電力インフラが直撃を受けた」
昨日の読売新聞の社説の見出しである。

自然災害に対するインフラの脆弱さが
浮き彫りになったとして、今回の
北海道地震の様々な被害を取り上げている。
で、長時間にわたって大規模停電に陥ったのは、
道内の電力供給のほぼ半数を担う
苫東厚真火力発電所が緊急停止したのが発端、と。

そしてこう続ける。

「東日本大震災後に停止された柏原子力発電所の3基が
稼働すれば、供給力は200万キロワットを超える。
原発が稼働していないことで、電力の安定供給が
疎かになっている現状を直視すべきだ

なんだ、結局は産経と同じ主張か。

ところが、次の見出しがこれだよ。

「地震リスクを忘れるな」

活断層が見つかっていない場所での巨大地震は
想定外だったこと、6月の大阪北部地震も含めて
国内のどこでも地震リスクがあることに触れ、こう結んでいる。

「災害列島に住んでいる現実を忘れてはならない」

おいおい、原発が停止していることを批判しておいて、
地震リスクを忘れるな?
災害列島に住んでいる現実を忘れるな?

忘れているのはどっちじゃーーーーいッ。

社説を書いた方よ、
東日本大震災を忘れるな。