小林よしのり

吉岡里帆の「健康で文化的な最低限度の生活」が見事だ

小林よしのり

日々の出来事
2018年 8月 26日

録画していた『健康で文化的な最低限度の生活』を見た。
吉岡里帆のファンだから見ることにしたドラマだが、
自分の息子にとんでもない行為をしている医師の話が、
あまりに衝撃的だった。

生活保護の実際が分かるドラマというだけで、人々は
暗い話と思って敬遠してるのだろうが、勉強と思って
無理に見るような態度でなくとも、知らない世界を覗く
ということは、それだけで十分面白い。

息子に嫌われて、老後、面倒を見てくれなくなった母親の
話も、その息子の気持ちがすごくよく分かると思って、
興味津々だった。
完全なフィクションではなく、あり得る人間ドラマとして、
最後まで目が離せない。

そして生活保護を受ける身分というのも、そんなに自分と
無縁のものではない、確かに地続きになっていると思わ
せる良質なドラマになっている。

それにしてもこういう仕事をする人たちというのは、
他人の人生に関わっていかざるを得ず、大変だなあと思う。

吉岡里帆は、本来ちょっと狂気の入った演技が上手い役者
だが、こういうリアリズムの世界で、健気に頑張る女性の
役を、よく演じている。
素晴らしいドラマだ。
どんどん面白くなっているので、必ず最後まで見る。
みんなも見なさい。