高森明勅

「一世一元」制の意味

高森明勅

皇室・皇統問題
2019年 3月 16日
お1方の天皇に1つの元号。
この制度を「一世一元(いっせいいちげん)」制という。
この制度について、拓殖大学学事顧問の渡辺利夫氏が
興味深い指摘をされている。
 
「御代替わりが近づいてきた。
明治、大正、昭和、そして平成までが
過ぎ去ろうとしている。
『一世一元の制』は明治の改元以来のものだが、
改めて優れた『制度設計』だと思わされる。
天皇家の血脈が瞬時たりとも途絶えることなく
紡がれていることが証され、そうして曾祖父母が
あり祖父母があり父母があって自分が在るという
私どもの血脈の連続性を、天皇家の血脈の連続性
の中に投影することができる。
限りある個々の人間の人生が代々とつづく
血脈の中にある、そういう連続性を私どもに
直覚させてくれるものが一世一元の制では
ないかと私は考える」と。
 
傾聴すべき指摘だろう。