小林よしのり

ロジックと総合知

小林よしのり

日々の出来事
2022年 6月 16日

専門家VS素人の区分は意味がない。
コロナ禍で分かったのは、専門家がいかに役立たずか
ということである。
井上正康氏の凄いところは「ロジックが通るか」だけ
で判断していることだ。
わしが知り合った知識人の中で、権威主義ではない
学者はみんなそうだった。
不思議なことに小林よしのりを評価してくれた人は、
西部邁といい、西尾幹二といい、田中卓といい重鎮
ばかりだ。
みんなロジックで評価してくれた。

一つ言っておくと、わしがウイルス学で影響を受けた
のは、福岡伸一氏と武村正春氏である。
どちらもコロナ禍の前から、著作を読んでいた。
だが二人とも、コロナ禍ではあまり発言していない。
学者として賢いなと思うのは、コロナ禍では、専門知
だけでは不十分だということを彼らが分かっている
からだ。

当然だが、コロナ禍では、ウイルス学だけでは全然
足りない。
医学、感染症学、データ分析、社会学、憲法学から、
常識・お婆さんの知恵までを動員した「総合知」
必要だった。
わしは始めから「総合知」が必要だと警鐘を鳴らし
ていた。