笹幸恵

倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【7】

笹幸恵

皇室・皇統問題
2023年 3月 10日
倉山満『皇室論』。
明らかな事実誤認、支離滅裂、意味不明が多すぎる。

第一章ではまだまだツッコミどころがあるのだけど、
この調子では少しも終わらないので、第二章に行こう。

ここで倉山は女系天皇容認の議論を辿っている。
あちこち解釈がズレているので「?」の連続なのだけど、
最大にずっこけたのは女帝の容認で
なぜかハワイの例を挙げているところ。


(要約)
カメハメハ大王の男系男子孫が絶え、リリウオカラニ女王が継ぐ。
そのときにアメリカに滅ぼされた。
彼女の夫はアメリカ人。
ちなみに先代のカラカウア(リリウオカラニの兄)は来日して
山階宮を姪の結婚相手として要請したが、日本政府は断った。

で、こう結論している。

世襲である君主の地位を、女系で繋ぐということは
君主は「外国人でも良い」「一般人でも良い」との
悲壮感の現れなのです。
(中略)
さて、究極の選択です。
男系継承ができないから、皇室を終わらせるのか。
それとも、得体の知れない女系継承であっても
(ハワイ王朝がやろうとしたように)、皇室を残すのか。


・・・・・・???
何が言いたいのか、さっぱりわからない。
リリウオカラニは女だったから滅ぼされたの?
「君主は外国人でもいい」って、
リリウオカラニは外国人じゃないですけど?
悲壮感の現れ・・・・・・ええっと、何が言いたい?

しかも「得体の知れない女系継承」って。
倉山の激しい妄想による印象操作。

これで印象を操作されるバカがいるとしたら、の話だが。

もういい加減にせえよ。