小林よしのり

粘りに粘って妥協を許さない

小林よしのり

日々の出来事
2023年 4月 13日

作画中はこれでOKかと思っていた画稿でも、
全ページ完成して、丹念に見ていくと、やっぱり
これは違う!と思い直す箇所がある。

その時は修正させるしかない。
昨日は全員が19時過ぎに終わった気でいたが、
やはり修正を命じるしかない箇所があった。
修正が終わったのは22時すぎ、ようやく完成だ。

妥協するわけにはいかない。
妥協して、あとで雑誌で見て、やっぱりダメだった
と思い、後悔することは絶対許されない。

漫画誌が売れない、書店が減っている、一部の若い
世代の漫画は異次元の売れ方だが、全体としては、
パイが減っている。
ましてや少年ジャンプなどの超メジャー誌に描いてる
わけじゃない。
それでもメジャー作家のつもりで描いていなければ、
潰れてしまう。

いつか出し抜いてやると思っていなければ、生き残れない。
もうとっくに潰れていてもいい年齢なのだ。
まだ連載で描いているだけでも奇跡だろう。

漫画誌じゃないのに、せっかく16pで描くチャンスを
もらった。全力で挑戦するしかない。
インドで「おぼっちゃまくん」が大ヒットしたように、
世の中、何が起こるか分からんのだ。
70代でさらに新たな代表作を出せるか?
面白い挑戦じゃないか!
スタッフ全員、全力で駆け抜けて、前のめりに倒れて
死のうぜ!