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2019.12.17(火)

新自由主義を徹底させれば実質賃金が上がるのか?

 

昨日、羽鳥モーニングショーで日本の労働者の実質賃金が上がらない、外国は圧倒的に上がっていると言っていた。
100均が100円から値上げしないで十年以上続いているのは異常だと言っていた。
確かに日本だけ実質賃金が上がらないのは異常だ。

だが、アベノミクスはインフレ・ターゲットだと思っていたのに、デフレのまんまじゃ失敗じゃないか。
円が安いから外国に行けば、ホテル代が高すぎるし、国内の土地は外国人から買いたたかれる。

番組で変だと思ったのが、現状の経済の解決策として、一層の新自由主義を勧めていることだ。
給料体系を壊して、新人の方が古参より給料を高くするとか、徹底的な実力主義、個人主義を勧めている。
弱肉強食、自己責任の社会を玉川徹はお望みらしい。

奇妙なのは、玉川徹がノーベル賞を取るには基礎研究が必要だと言っていたのと矛盾するからだ。
いま、ノーベル賞を受賞している日本人は、終身雇用で、愛社精神のある時代に、即戦力にならない社員として、一見無意味と思える研究にオタク的に打ち込んできたからじゃないか!

愛社精神は要らない、即戦力にならない社員は要らない、即カネになる結果を出せという新自由主義の時代になったから、基礎研究になんか国費は出せないとなったのだぞ。
玉川徹は言ってることが転倒している。

しかもフェイスブックは広大な敷地に、まるで昔の日本企業みたいに社宅を作って、企業共同体を作って、社員を囲い込んでいるというじゃないか。
ならば、日本はアメリカニズム(グローバリズム)に冒されて、必死で新自由主義を追いかけ回し、その隙に米国の先端企業は日本的経営に回帰しようとしているということになる。

実質賃金が上がらないのは新自由主義を徹底しないからではなく、別の要因だろう。