泉美木蘭

強者の牙が復活、さあ闘いに挑むぞという決意のライブだった!

泉美木蘭

よしりんバンド
2025年 12月 15日

よしりんバンド横浜ライブ、ものすごく楽しかった。
野心も邪心も本性も捨てることなく、「強者」としての牙を復活させて、
さあ、また闘いに挑むぞという決意のライブだった!

脳溢血後は、たびたび、左半身が痺れて痛むままだと話されていたけど、
それを聞いて「大丈夫かなぁ」と心配になっていた感覚を、
よしりん先生自身のパワーで吹き飛ばされてしまった感じ。
(あ、もちろん今後も常識的な範囲で労わる気持ちは持ちますが)

特に「永遠の嘘をついてくれ」と「落陽」のコンボが印象に残った。
永遠の嘘をつき続けることは、どこまでも孤独を突き通さなければならない
厳しい世界でもあると思うけれど、
それこそが、人を楽しませ、影響を与えてきた表現者としての矜持でもあり、
そして、その矜持を賛美し、励ますという凄い歌が日本にはあるんだよと
教えられて、感激するものがあった。

「落陽」では、歌詞を食い入るように聞いていたという西部邁氏の様子、
そこからうかがえる胸中が、
よしりん先生の目線から語られるというところが胸に染み入った。
同時に、つい最近、高市早苗の台湾有事発言について取り上げた生放送で、
『台湾論』が焚書されていたのに、日本人は誰も取り上げなかったという話を
されていた時の、やるせない感覚が思い出されたりもした。
でも、決して投げやりでなく、それでもまた挑むぞというライブなのだから、
凄かったと思う。

「嘘」にも世の中を覆いつくし、閉塞感を伴うキレイゴトととしての「嘘」もあれば、
人々に夢を見せる、未来への活力を生み出すためのフィクションという「嘘」もあり。
「罪」にも、犯罪や原罪といった意味だけでなく、「罪つくり」という艶やかな「罪」もあり。
そして、ステレオタイプな「議論とは」「討論とは」を超えて、
新たな思想の時間を作り上げていこうとする「よしりんバンド」という試み、
まだまだ未完の大作の序章を、自分たちは目撃しているんだなとも思えて、
来年がますます楽しみになってきた。

今後も、駆けつけられるライブにはガンガン乗り込むぞ!
アンコールで着たあのドレス、また着たいし。(←自信を持った人)