高森明勅

ゴー宣道場は何故面白いのか?

高森明勅

2011年 6月 16日

ゴー宣道場なんて全然面白くない!って人もいるだろう。

今まで一度も参加したことないし、動画も見たことないけど、全然全く面白くない!!とか、絶対に一度だって参加する気もないし、動画やブログだって、見るだけ時間の無駄だと見なくても分かっているから見る訳ないけど、とにかく全然全く金輪際面白くない!!!って人も、中にはいるかも。

でも、手前味噌になるが、少なくとも私には面白いし、たぶん同感してくれる人もいるはずだ。

これは何故なのか。

天才の小林よしのりさんが毎回、より面白いものにしようと、妥協を排して、骨身を削っておられる。

恐らく、それが最大の理由だろう。

道場本番の最中にも、会場の門弟、道場生が議論に食い付いて来ているか、

師範の話が自己満足に流れたり、弛緩したりしていないか、

師範同士の議論や、師範と門弟や道場生とのやり取りがしっかり噛み合っているか等々、進行の細部にまで気を配り、要所要所で、議論を盛り上げ、濃密なものにすべく、ある時はさりげなく、また別の時はおもいっきり派手に、様々な手を打たれている。

だから終了後、小林さんはいつも疲労困憊のていだ。

だが、他にも理由はあろう。その一つは、師範が一人一人、全くタイプが違うことではないか。

古武士が現代に蘇ったような堀部師範。

発言はいつも直球勝負で、全存在をかけた重厚さが感じられる。

サブカルチャーや世相論にも造詣が深い切通氏は、どんなテーマの時も事前に入念に準備をされ(それがお気の毒に、前回のミリシーベルト発言によるペナルティに繋がった)、誠実な語り方が印象的。

マシンガントークで、守備範囲が広い有本さん。

故郷を「捨てて」海外の見聞を広げているうちに、内なる「ふるさと」を再発見されつつあるように見受ける。

笹さんの仕切りは最高。時折、小林さんから突然の注文なんかも受け(流し?)つつ、気持ちよく会場を盛り上げ、すっきり爽快非情に議論を打ち切る。

皆さんタイプが違う。

ただ、一つだけ共通しているのは、(私を除き)実に個性的ってこと。

この師範の多彩さも、道場を面白くしている、決して小さくない理由の一つだろう。

まぁ、しかしこれも、小林さんだからこうした面々が集まった、ということも言えるんだが。