高森明勅

「運動」への自戒

高森明勅

2014年 4月 15日

4月13日のゴー宣道場は面白かった。

恐らく登壇者は皆、もっと時間が欲しかったのではないか。

深めたいテーマが一杯、浮かび上がったからだ。

質問の中にはややとんちんかんな発言も見られたものの、
全体としては間違いなく成功だろう。

脇道の話になるが当日、
第2部でヘイトスピーチやデモについて議論されていた時、
私は自分が社会的な「運動」なるものに関わって来た
経験を省みつつ、月並みな連想ながら、
自戒の念と共にパスカルの『パンセ』の一節を思い出していた。

人間は、天使でも、ケダモノでもない。
しかし不幸なことに、
天使になろうとする者がケダモノになる」。

これは「正義」を掲げて運動を進めようとする者が
等しく銘記すべき命題だろう。

勿論、ある「正義」に別の「正義」

振りかざして対抗しようとする場合でも、同様だ。