小林よしのり

「明日、ママがいない」の話

小林よしのり

2014年 3月 17日

「明日、ママがいない」は放送倫理機構の審議対象に
しないと決まったらしい。良い判断だ。
最終回で高校卒業と共に施設を出ようとした子が、
看護学校には施設から通っていいと魔王に言われて、
嬉し泣きする場面があった。
いまいちわかってなかったが、児童養護施設は
高校卒業と同時に独り立ちしなければならないらしい。
その際、保護者の援助などないのだから、
「住み込み」が条件で職を選ぶしかなくなるようだ。
菓子店や営業職も紹介されたが、「住み込み」じゃ
ないから選びようがないという。
中学の頃は、施設の子だからという理由で
いじめられる現実もあるという。
親に捨てられ、施設に入ってるというだけでイジメられ、
保護者なしだから就職にも不利で、
そういう境遇の子だっている。
本人は全然悪くない。
そういう現実を知っても、何もできないのだから、
せめて偏見や差別だけでもやめようよとだけは
言いたくなる。