小林よしのり

反中・反韓はリスクのない意見

小林よしのり

新刊情報
2014年 1月 19日

反中・反韓は商売になる。
反中・反韓は雑誌の特集に必須アイテムである。
ネットでは反中・反韓でなければ、
仲間にしてもらえない。
ネット民の常識、それが反中・反韓である。

わしが18年前、『ゴー宣』で慰安婦問題で戦い、
「新しい歴史教科書をつくる会」で運動して、
『戦争論』『台湾論』を描いてた頃は、
社会はサヨクの自虐史観が大勢で、
わしは世間からは右翼と見られ、
偏見とバッシングに苦しみながら訴えていたものだ。

それ以後もわしの中国・韓国に対する認識は
変わらず、ただ憐みの感情で見ている。

だが20年近く経って、まだ反中・反韓だけで、
ナショナリズムを煽っていたら馬鹿だろう。
しょせんは中国・韓国と国交断絶するわけにも
いかないし、反中・反韓だけで
「日本に生まれて良かった。誇らしいっす」と
自分を慰めるナショナリズムは早晩、
卒業しなければならない。

もっと大きな視点と、器の広いナショナリズムに
転換できるのは日本しかないと、わしは信じている。
だからこその『大東亜論』なのだが、
わしは常に先を行くから、周回遅れで人々は
付いてくるものだと思っている。


    『大東亜論』