高森明勅

人質殺害も織り込み済み?

高森明勅

2015年1月22日 03:00
いつの間にか、今回の人質事件への政府の対応のキーワードが、
人命第1」ではなく、「テロには屈しない」に変わっている。

というより、最初から身代金を支払うつもりなど、
更々ないのだろう。

身代金を支払えば、イスラム国を援助することになるし、
次々と人質事件を誘発しかねない。

だから、それはそれで良い。

残酷なようだが、やむを得ない。

私の家族や私自身が人質でも、そう考える。

だが、先に言ったように、
政府は2人がこのような扱いを受けるのを承知で、
イスラム国対策支援を打ち出したのか、どうか。

2人が拘束されていた事実は知っていたはずだから、
極度の平和ボケでなければ当然、予想していたのだろう。

予想していたのなら、
今回のような事態でも2人を助け出せる確かな見込みがあったのか
どうか。

今のところ、残念ながらそうした見込みがあったとは、考えにくい。

目を背けたくなる程の無為無策ぶりを、
ひたすら曝け出しているようにしか見えない。

それが表面上だけのことなら勿論、結構。

身代金を支払わず、しかも2人を無事救出する水際だった手腕を、
政府が発揮出来るならば。

もしそうでなければ、端から2人の殺害の可能性も織り込んで、
イスラム国対策支援を安倍首相の中東歴訪の手土産にして、
外交上の成果を狙ったことになる。

果たしてどうか。

やがてそれも明らかになる。