小林よしのり

憎悪のナショナリズムに与しない

小林よしのり

2014年9月14日 04:31


東京新聞の篠田博之氏のコラムで知ったが、植村隆元記者への

バッシングが就職予定先だった大学に殺到し、辞退を余儀なく

されたという。

現在講師を務めている大学にも、辞めさせろという電話が

押し寄せているという。

 

「売国奴」と認定したら、どこまでも追い詰めて破滅させたい

という憎悪は、やはりナショナリズムの醜悪な面である。

まさに戦中のナショナリズムと同じもので、売国奴を発見して

憎みたい、攻撃したいという感情が暴走しているのだろう。

 

もはや愛国心などというものではなく、「憎悪」そのものが

快感なのだ。

「攻撃」そのものが楽しいのだ。

 

そういう感覚が嫌韓・反中ブームを支えているのであり、

シナの紅衛兵と変わらない人間の醜悪部分である。

人を吊し上げる快感は、大学紛争時代に、団塊の世代が

味わったはずだろう。

 

そのような抗議には、本人も大学も毅然と無視するしかない。

だが、植村氏の娘の実名や顔写真まで「売国奴の娘」と

してネットに流す暴挙が行われているというから、これには
怒りを覚える。
犯罪ではないのか?
名誉棄損で訴える方がいい。

この娘の方には、わしは同情するのだが、残念ながら、

植村氏本人には同情が出来ない。

ただし、「憎悪のナショナリズム」に与する者は単なる
卑怯者であると、わしは断じておく!