高森明勅

河野談話よりダメダメ、世界遺産登録

高森明勅

2015年 7月 6日

大急ぎで付け加えておく。

今回の世界遺産登録に伴う、歴史問題での韓国への譲歩は、
河野談話より遥かに愚か。

何故なら、河野談話の時はまだ前例が無く、
韓国がどれだけ酷い対応を見せるか、十分に予想出来なかった。

甘かったと言えば、その通り。

だが今回の場合、既にさんざん煮え湯を飲まされて来ている。

その上、この度の登録プロセスそれ自体でも、
手のひらを返されている。

それで譲歩などしたら、一体どうなるか。

犬猫並みの学習能力があれば、分かるはず。

なのに、はっきり譲歩してしまった。

しかも、具体的な対応を地方の自治体に丸投げして、
責任を逃れようとしている。

だがその場合、自治体は反日自虐左翼の格好の攻撃対象とされる。

このところ凋落気味の左翼に、わざわざ美味しい運動目標を、
新たに与えてやるようなもの。

政府が前面に出て、不退転の覚悟で厳しく対決しなければ、
事態は果てしなく悪化するだろう。

果たして、それが出来るか?

更に、今回の深刻な政治的失策の責任を、
権限を持たない事務方に押し付けようとする卑劣な姿勢が、見え見え。

これも河野談話の時より悪質。

繰り返す迄もなく、それは安倍政権そのものが背負うべき十字架だ