小林よしのり

安倍政権の巧みな言論封殺

小林よしのり

2015年 4月 16日


自民党は完全に異常だな。

最近、しょっちゅう「公平な報道」を求めるという建て前で、

「放送法」をちらつかせてテレビ局や番組を脅している。

「放送法」と口にすれば、メディアが自粛を始める効果があると

確信してるのだ。

 

メディアのトップが首相と食事したりして、懐柔されてるし、

その上で「放送法」を持ち出して軽く脅しておけば、メディアは

怯えて政権批判に慎重になる、そう企んでいる。

 

あきれたことに、古賀茂明が「報道ステーション」で「政権から

圧力をかけられている」と、明確な根拠も出さずに発言した

直後にも、「放送法」をちらつかせて脅し、その上、テレ朝に

堂々と事情聴取を求める始末だ。

菅官房長官は、圧力はないと言いながら、圧力かけてるのだから、

古賀茂明を応援したいのか?

 

「言論の自由」は権力の側にあるのではない。

国民の側が、権力を批判するために、「言論の自由」を憲法が

保障しているのだ。

「言論の自由」は我々、国民が権力と戦うための武器なのだ。

 

憲法の「言論の自由」の意味を分かってないから、安倍政権は

いつも自分たちへの批判にピリピリといらだち、放送法を持ち

出してメディアに脅しをかける。

立憲主義の何たるかを知らない馬鹿政権が「改憲」を主張してる

から、反対するしかなくなるのだ。

 

メディアはこの問題をもっと騒ぎ立てて報道しろ!

それから「報道ステーション」よ、最近、若手の無難な知識人を

コメンテーターに呼んで、「意見」ではなく、「解説」ばっかり

させているが、あれでは古賀茂明の言った通り、官邸の脅しに

屈したのかと疑われるぞ!