高森明勅

共産党、今更どのツラ下げて

高森明勅

2015年 12月 25日

国会の開会式には天皇陛下がお出まし。

その時、一般の国会議員や衆参両院議長などより高いお席から、
お言葉を賜る。

根拠は憲法。

国会の「召集」は天皇陛下の国事行為だから(第7条)。

「召集」というのは“招集”と異なり、
「上位の人が下位の人々を呼び集めること」(
明鏡国語辞典)。

だから当たり前に、高いお席が設けられる。

更に、天皇陛下が“上位の立場”で国会を召集されるのは憲法上、
ただ天皇陛下お1人だけが、「国民統合の象徴」という尊貴な
お立場だから(第1条)。

憲法では、主権は(個々の国民ではなく)統合された国民にあると
される。

であれは、わが国において主権の尊厳を表示なさるのは、
天皇陛下“だけ”。

内閣総理大臣も衆参両院議長も最高裁長官も、その他の誰も、
そのような立場には立ち得ない。

だから、天皇陛下が上位にあって国会を召集され、
開会式で高いお席からお言葉を賜るのは、至極当然。

ところが唯一、それをボイコットし続けて来た不埒な政党がある。

日本共産党だ。

これほど天皇陛下に対する不敬はない。

それは、陛下を「象徴」とする国民への非礼でもある。

更に、主権そのものをないがしろする行為であり、
憲法の規定を
蹂躙し続けて来たと言うべきだろう。

共産党がいくら立憲主義を唱えても、てんで信用ならないことは、
この一事からも明らか。

ところが共産党は、来年から開会式に出席したい、などと言い出した。

今更、何を言っているのか。

ならば、これまでの長年にわたる不敬、非礼を謝罪し、自らの過ちを
認めたのか。

と言えば、そうではない。

陛下のお言葉が国政に関わらず、憲法に抵触しないからだとか、
出席しながら開会式の改革を進めたい、などとほざいている。

呆れ返った言いぐさ。

狙いは、来年の参院選での野党協力をスムーズにしたいから、
などとも報じられている。

ますますふざけた話だ。

共産党は開会式に出る必要なし。

と言うより、資格なし。

これまで通り、いつまでも不敬なボイコットを続け、
この政党の「
本質」を国民が見誤らないように振る舞っていれば
宜しい。