小林よしのり

江戸時代の具体像を知りたい

小林よしのり

日々の出来事
2016年 7月 22日


高森明勅氏の「高森ウィンドウズ」の「江戸時代像の転換」

を見て、1649年の慶安の御触書がどこかの教訓書だった

ものを明治になって何やら正式な文書に入れてしまった

ものだから、今に至る江戸時代の暗黒史観に繋がっている

という説が面白かった。

 

実際の江戸時代の百姓に至るまでの生活の明るさがどんな

ものだったか具体的な映像で見てみたいものだ。

そしてそれならば鎖国しても日本は内需でやっていける国

だということになる。

 

だが吉原の女郎が東北から身売りされてきたというのも

事実であり、昭和に入っても貧困農家の娘は女衒に買われて

いたのも事実である。

 

マルクス主義的階級史観による歴史観が偏り過ぎているのは

分かるが、貧困の度合い、明るさの度合いが、分からない。

 

一方で幕末に訪日した外国人たちは、日本は子供の天国で、

民衆は極端に人が良くて、微笑みの国だったという証言も

ある。

 

貧困や幸福の観念をどう捉えるかという問題がある。

ネットに依存したオタクにとってみれば、江戸時代は間違い

なく暗黒の時代になってしまうだろう。