高森明勅

ホームグロウン・テロは防げない

高森明勅

2016年 6月 14日

6月13日、米フロリダ州で大規模なテロ。

米国史上最悪の銃撃事件とか。

犯人は「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う発言をしていたという。

メディアは「これまでの捜査ではISとの直接の関わりを示す証拠は
確認されて
ない」などと報じている。

だが、“直接の関わり”が無くて起きるのがホームグロウン・テロ。

だから有効な対策を打つのが難しい。

アメリカは国家の威信を賭けてIS関連のテロ防止に全力を傾けて
来た。

それでも防げなかった。

外部から指示を受けず、自分が死ぬのも厭わない
ホームグロウン・テロ。

これへの対策は迂遠なようでも、
国家の対外行動で公明正大さを
堅持し、国内の経済をはじめ、
宗教や人種・価値観などで“社会の
分断”を避けるしかない。

しかし、グローバリズムはそれを困難にする。

国際社会ではアメリカへの追従のみを“正義”とし、
国内でも
アメリカ発のグローバリズムを推し進める日本。

この度の惨劇は、わが国にとっても決して対岸の火事ではない。