小林よしのり

所功氏を民進党が呼んだのは無意味

小林よしのり

政治・経済
2017年 2月 27日


民進党の全議員を対象にした天皇退位問題で、所功氏を

呼んだらしいが、疑問である。

 

所氏は「時間がないから特例法も可」とする人物だ。

これは自民党の手口にノセられる危険性がある。

 

今の時点で所氏を呼ぶと、民進党が特例法で妥協する

余地があるのかと疑われる。

 

平成30年を目安と言っても、来年、天皇が崩御する

わけでもないのに、皇位の安定的継承が保証されぬ

ままに、退位だけさせられても、陛下は満足されまい。

 

皇位継承の安定性確保のための議論を続ける「約束」、

「保証」を取り付ける方法が果たしてあるのか?

罰則規定もないのに、「付則」でそれを保障しても、

自民党は無視すればいいだけだ。

 

所功氏は、その責任を取れるのだろうか?

国民も「ともかく退位できて良かった」と安心して

しまったら、何にもならない。

 

この機を逃したら、次の機会が訪れるかどうかも

分からないのに、「時間がかかる」というデマを信じて、

特例法で妥協したら、男系固執アナクロ逆賊の思う壺だ。

 

所功氏は民進党の断固「典範改正」という方針を

揺るがす危険性がある。

民進党が、今になって所功氏を呼ぶのは無意味だ。

民進党全員の議員の前に呼ぶのは、高森明勅にしなさい。