小林よしのり

権力が沖縄に放つ「土人」は差別である

小林よしのり

政治・経済
2016年11月17日 03:41


産経新聞の阿比留瑠比が『「土人」は「差別」なのか』という

文章を書いているが、言葉を沖縄の歴史の文脈から切り離して

論じても無効である。

実にネトウヨ的だ。

 

「土人」という言葉自体が「言葉狩り」されているのは、

わしも不満に感じていて、『ジャパニーズ土人くん』という

漫画を描きたいが、自主規制で否定されるので断念せざるを

得なかった。

わしの発想は日本の特定の地域を侮蔑するためのものではない。

 

だが、沖縄県民に対して、「土人」と罵倒するのは、沖縄の

歴史の文脈からして差別である。

これを差別でないと強弁するのは沖縄に対する無知が原因

である。

間違いなく沖縄人は本土に差別されてきた歴史がある。

言われた相手がどう思うかが分からないなら、人間として

未熟としか言いようがない。

 

しかも「立場」を考えなければならない。

機動隊は権力の側にいる。マックス・ウェーバーの言う

「暴力装置」そのものなのだ。

民衆がどんな罵倒を投げつけても、いざとなれば暴力で排除

することが出来る。

民衆の側からは、しょせん暴力で負けるのだから、罵倒しか

攻撃方法がない。

 

プロ左翼が罵倒したからといって、権力側の「沖縄人を差別

して、侮蔑するために使用した『土人』という言葉」が

相対化されるものではない。

沖縄も日本だと思うなら、沖縄の歴史を勉強して発言しなさい。

ネトウヨには知識もなければ、心もない。

産経新聞の記者もよく似た傾向にある。