高森明勅

次の首相に石破茂氏という世論調査結果

高森明勅

2017年 8月 22日

先頃の内閣改造で安倍内閣の支持率が回復傾向を見せている。

これをどう見るか。

率直に言って、
民進党のグダグダぶりが助けている部分が大きい。

代表選挙という、最も党の求心力が高まるはずの場面で、
離党者が相次ぐようでは、国民は安心して支持できない。

それから、閣僚に野田聖子・
河野太郎両議員を加えた効果も
無視しがたい。

反安倍ないし非安倍的な(又はそう見られている)
人材を内閣に入れたことで、支持率が底上げされている。

ある意味では、安倍首相への批判票の回収。

だから回復率が高ければ、
それだけ批判も多いことを意味するだろう。

いずれにせよ、安倍首相本人への信頼回復というより、
敵失や批判勢力の抱え込みによる、薄氷の支持率回復と
言えるのではないか。

実際に直近の世論調査でも、
「次の首相に誰がふさわしいか」
を尋ねると、
現職の安倍首相(22、6%)を抑えて、
安倍氏と距離を置く石破茂氏(23、0%)が、
僅差ながらトップに立つという結果が出ている
(産経新聞・
FNN合同世論調査、8月19・20日実施)。

この調査を行った産経新聞は勿論、
この事実を極力、
目立たないように扱っているが。