高森明勅

「秋篠宮」継続?

高森明勅

2017年 3月 31日

時事通信がこんなニュースを配信(3月31日)。

政府は天皇陛下の退位に関し、
皇太子さまが次の天皇に即位した後も
弟の秋篠宮さまの称号を変更
せず、
『秋篠宮』のままとすることで調整に入った。
称号を変えない場合でも、皇位継承順位1位の
皇族として対外的には『皇太子』と表記し、
待遇も現在の皇太子ご一家と同等とする方向だ」と。

興味深い。

前にも述べたように、皇室典範は皇位の継承において
「直系」
優先を原則とする。

それに対応して「皇嗣」であっても、
直系の「皇子」「皇孫」以外は「皇太〇」
という呼び方をしていない。

今回の秋篠宮殿下の場合ように、
「皇弟」
が皇嗣になられる可能性も制度上、
当然予想出来た。

にも拘らず、「皇太弟」とは呼ばないという立場だった。

それを貫こう、ということ。

「皇太弟」でも「皇太子」でもなく、
「秋篠宮」のまま。

これは一つの見識ある方向性だ。