小林よしのり

Y染色体論の破綻

小林よしのり

日々の出来事
2019年 5月 15日

産経新聞で竹内久美子が、男系Y染色体説を唱えている。
これを言い出したのは八木秀次で、評判が悪いので隠す
ようになったが、実は男系血統絶対説の根拠はY染色体
に帰結するしかないのだ。

染色体も遺伝学もない時代に、Y染色体を守ろうという
意識などないのに、日本人は本能でこれを守ってきた
ように書いているが、そんなものではない。

単に支那の儒教に影響された男系思想のマネをしていた
だけだろう。
しかも民間から血を入れられない身分制があるから、
非常に狭い一族の中で婚姻しなければならず、血統を
遡ればどうしても天皇に行きついてしまう。

Y染色体なんて合理主義を持ち出して来て、結局は
肝心なところの合理を説明できない。

男系がY染色体なら、遡れば神武天皇では終わらない。
ラミダス猿人のアルディの夫に行きついてしまう。

神武天皇からの伝承を史実あつかいしているからこう
なるのだ。
天皇の起源を神話に求めなければ、Y染色体で説明
せざるを得なくなり、皇祖神は天照大神ではなく、
アルディになってしまうというわけだ。
男系Y染色体カルトの理論は完全に破たんしている。