小林よしのり

吉本芸人はサラリーマンだった

小林よしのり

日々の出来事
2019年 7月 24日

吉本芸人たちが次々に社長に造反する反体制運動に
熱を上げてるのを見ると、全然笑えないし、不快な
気持ちになる。

6000人にギャラを払うのは無理なんだから、芸人
たちも契約書はないんだし、吉本のブランドを捨てて、
一人でプロとして食っていけばいい。

わしは少年ジャンプでデビューして、3年間ほど
専属契約料をもらいながら描いていたが、連載が
打ち切りになった直後に、専属を切って、フリーに
なった。

そこからは連載を始めた雑誌が廃刊になったり、
次々に他の雑誌にも読み切りや連載を発表して、
なかなかヒットが出ず、苦難の連続だったが、
とうとう貯金が底をついたあたりで、ようやく
『おぼっちゃまくん』の大ヒットが出た。

プロフェッショナルは会社に頼らずとも、一人で
戦えばいいやないか。
自分の腕に需要がないなら、さっさと芸人をやめて、
堅気の職につけばいい。
お笑い芸人が社長を辞めさせようと、労働運動みたい
なことしてる様子を見ると、げんなりする。
あいつら会社員?サラリーマン?

わしも漫画家、河原乞食の末裔だと思って孤独な
戦いを続けているが、吉本芸人はすっかり牙を
失ったサラリーマンなんだね。