小林よしのり

全体主義に勝てる者などいない

小林よしのり

日々の出来事
2023年 3月 30日

ホテルではもうマスクをつけろとは言われない。
ノーマスクで館内を歩いていて、何度もホテルマン
とすれ違うが、注意されない。
レストランが満席で困っていると、ノーマスクの
わしに、向こうから声をかけて来て、何かお困り
ですか?と尋ね、現在予約なしで入れるレストラン
を教えてくれる親切さだ。
政府が決めた方針通りにやっているだけだろう。

しかし、現在親切になったホテルマンたちは、
1カ月前まではマスク警察だった。
全体主義の担い手だった。

戦前と戦後で、学校の教師の態度がガラッと
変わったと言うが、日本人は全く変わっていない
と分かった。
権力者と専門家(かつては軍人)に、驚くほど
前のめりに従って、終戦となれば一夜にして
態度を変える。
だが、いまだに全体主義の後遺症を引きずって、
傷痍軍人のようにマスク(かつては包帯)を
外せない人々が出歩いている。

諸外国に比べたら、日本人が一番、後遺症が
多いようで、敗戦国なんだなぁと痛感する。
そんな敗戦国の萎えた心理を奮い立たせてくれた
のが大谷翔平(かつては力道山)だったのだろう。

歴史は繰り返している。
全体主義に勝てる者などいない。
密かに抵抗を続けるしかない。
コロナとは何だったか?
それを総括して描く日は、刻々と迫っている。